【 マスク生活から声が小さくなった 】問題について。
最近、私のもとにも声の出し方についてのご質問が寄せられるようになりました。
無名ながらほそぼそと、ボイストレーニングについて語らせて貰ってる身としては、とても光栄です。
さて。声が小さくなる現象ですが、
正確には【 大きくはっきりと発語できなくなっている 】と言ったほうが良いでしょうね。
長時間マスク着用の弊害はカラダのあちらこちらで出ます。
相談された方と直接お話しをし、声を聞いて身体の状態を観察させてもらったところ、アカサタナ各一音ごとの差が無くなる現象が起きているのです。
マスクをはずして貰うと、唇だけしか動かしていないパターン。
さらにさらに
★マスク着用時に無意識にあごを噛み締めている。
★下顎を引きすぎる。
★頬が落ち切った状態がつづく。
★マスク越しに話す際、つい高音に頼ってしまう。
これら全ての要素は
【 一言一句に音の差を生む表情筋の動き 】
を殺すことにつながります。
でも長期にわたる、そしてまだまだ続くマスク生活。どうケアしてゆけばいいのか?
肉体の活性化
マスク生活に慣れ過ぎて
【 一言一句に音の差を生む為の表情筋の動き 】が死んでいる。
じつはあまり知られていない事実ですが、意識されなくなった、使われなくなった身体の部位は退化の一途をたどります。
深海の魚が目をなくすのとおなじです。
肉体の退化は生きていればあり得ないと多くの方が思われてます。
が、実際に声が出せない、使えない、音の幅が狭く小さくなってゆく現象は起きています。
このコロナ禍で現役のオペラ、クラシック歌手ですら肉体の退化を感じてる方も大勢おります。
でもそうなっていると知らないから急に声がだせなくなって狼狽えるしかない状態に。
退化した肉体はまた成長、進化させねばなりません。
【 聞き取りやすい声 】を取り戻すにはまず
・表情筋(頬、唇の端を引きあげる筋肉、アゴを上下させる筋肉)を大きく意識して使うこと。
口を大きくあけるは前提として、
上記の筋肉を目覚めさせるために唇の形状を活発に動かす。また頭皮、顔全体をトントン叩いて刺激をあたえると良いでしょう。
またマスク慣れは【 うすく浅い呼吸 】を身体に染み付かせる悪習慣にもなっています。
最小限の呼吸では、発声機能も最小限のレベルにおさえこもうとしてしまうのです。
【 大きくはっきり発語する 】機能そのものが失われてしまう。
ならば大きくゆっくりと呼吸器系に酸素を取り込み習慣をつけたほうがいいでしょう。
これからもいつ終わるかもしれないマスク生活ですが、皆様の日々のコミュニケーションや円滑な人間関係の構築に活用なられますよう。
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